夫婦喧嘩の原因は?きっかけ6つと、くり返さないための見分け方

公開日:2026年10月18日|更新日:2026年10月18日|執筆:ふたりレンサ編集部(株式会社NAMI-RENSA)|出典の確認日:2026年10月18日

仲直りしたはずなのに、しばらくするとまた同じことで言い合いになる。そんなとき、「うちは相性が悪いのかな」と考えてしまう方もいます。
夫婦喧嘩の原因は、「きっかけ」と、その下にある「本当の気持ち」の2層に分けて考えると、見分けやすくなります。

夫婦喧嘩の原因に、順位はありますか

夫婦喧嘩の原因を、全国規模で比べた公的な調査は、私たちの確認した範囲では見当たりません。そのため、「原因ランキング」は載せていません。

インターネット上には、民間のアンケートによる順位がいくつもあります。ただ、対象者や聞き方が調査ごとに違い、同じ土俵で比べられません。ここで紹介する6つのきっかけは、編集部が整理した分類です。調査の結果ではなく、順位でもありません。ご自身の状況に当てはまるものがあるかを見つける、手がかりとして使ってください。

原因は、なぜ2層で考えるのですか

喧嘩のきっかけになった出来事と、その下にある気持ちは、別のものであることがあるからです。

  • 1層目(きっかけ):「靴下が脱ぎっぱなし」「返信が遅い」など、目に見える出来事
  • 2層目(本当の気持ち):「分かってほしかった」「大事にされていないと感じた」「不公平だと思った」など、その下にある気持ち

きっかけだけを直しても、2層目の気持ちがそのままだと、別のきっかけで同じ喧嘩が起きます。逆に、2層目が見えてくると、何を話し合えばよいかが分かります。

ゴットマン研究所は、夫婦の対立の約69%は、性格や生活上のニーズの違いに根ざした繰り返す問題で、どの夫婦にもあると説明しています。調査年や母数は、研究所のページには書かれていません。繰り返す喧嘩があること自体は、おかしなことではない、という見方です。

よくあるきっかけ6つは何ですか

よくあるきっかけは、家事・育児の分担、お金、言い方や態度、子どもへの接し方、親や親族との関わり、疲れや余裕のなさ、の6つです(編集部の整理です)。

きっかけ具体的な場面その下にあることが多い気持ち
1 家事・育児の分担片づけ、ごみ出し、寝かしつけ、送り迎えなど自分ばかりがやっている不公平感。分かってもらえていない
2 お金買い物、貯金、お小遣い、教育費など将来への不安。使い方への信頼のなさ。相談してもらえない寂しさ
3 言い方・態度ため息、無視、強い口調、スマホを見ながらの返事尊重されていない感覚。話を聞いてもらえていない
4 子どもへの接し方しつけ、習い事、叱り方、ゲームやスマホの扱い子どもへの大切な思いの違い。自分のやり方を否定された気持ち
5 親や親族との関わり帰省、義実家への連絡、親の介護、同居や近居自分の家族を大事にしてほしい思い。間に挟まれる負担
6 疲れ・余裕のなさ仕事の繁忙、育児の睡眠不足、体調の不調きっかけは些細でも、余裕がなくて言葉がきつくなる

複数が重なっていることも多く、1つに絞れないのが普通です。「どれか1つが悪い」と決めるより、「いま、どれが一番近いか」を考えます。

家事・育児の分担は、数字ではどうなっていますか

6歳未満の子どもがいる夫婦では、家事関連時間に、夫と妻で差があります。

夫1時間54分/妻7時間28分
総務省統計局の「統計Today No.190」は、令和3年(2021年)社会生活基本調査をもとに、6歳未満の子どもがいる夫婦の家事関連時間を示しています。家事関連時間は、家事、買い物、介護・看護、育児を合わせた時間で、週全体の平均では1日あたり夫が1時間54分、妻が7時間28分でした。差は5時間34分です(差は編集部の計算)。

この数字だけで、喧嘩の原因が分担にあるとは言えません。仕事の時間も、夫婦で違います。ただ、平均では家事や育児の時間に差があるなかで、「自分ばかりがやっている気がする」という感覚が、気のせいとは限らないことの手がかりにはなります。分担の話し合いの切り出し方は、夫婦の話し合いの切り出し方で扱っています。

本当の原因は、どう見分ければよいですか

喧嘩のあとに、次の3つの問いを自分に向けてみてください。紙やメモに書き出すと、頭の中だけで考えるより整理しやすくなります。

問い1 あの喧嘩で、私が本当に言いたかったことは何だったか

口に出した言葉ではなく、言えなかった言葉を考えます。「ごみを出して」と言ったとき、本当に言いたかったのは「毎日ひとりで回していて、疲れている」だったのかもしれません。

問い2 同じ種類の喧嘩は、前にもあったか

過去の喧嘩を思い出して、きっかけは違っても、終わりに残る気持ちが同じかを見ます。たとえば、どの喧嘩でも「聞いてもらえなかった」で終わるなら、2層目はそこにあります。

問い3 何があれば、あの喧嘩は起きなかったか

「もう少し早く声をかけてほしかった」「ひとことお礼がほしかった」のように、具体的な行動で考えます。ここで出たものが、相手に伝えるお願いの材料になります。

ひとりで考えても言葉にならないときは、日々の「もやっと」を、そのとき書き留めておく方法があります。ふたりレンサでは、ひとりで書いたメモは、自分にしか見えない形で溜められます。

喧嘩のときに、避けたいことは何ですか

相手の人格を責める言い方、過去の話の持ち出し、子どもの前での言い合いは、避けたいことです(編集部の整理です)。

  • 「いつも」「絶対」「どうせ」を使った決めつけ。行動ではなく、人格への批判になりやすい言い方です
  • 前の喧嘩や、関係のない過去の出来事を持ち出す
  • 相手を見下す、あざける、ばかにする態度
  • 疲れている夜遅くの時間に、重い話を始める
  • 子どもの前での言い合い。影響については、夫婦喧嘩は子どもにどう影響する?で扱っています

ゴットマン研究所は、批判、軽蔑、自己弁護、無視(反応を断つこと)の4つを、関係に悪い影響を与えやすい態度として挙げています。特に軽蔑を、離婚の最も強い予測因子としています。これは研究所の説明で、日本の夫婦に当てはまるとは限りません。

同じ喧嘩をくり返さないために、何ができますか

くり返さないための工夫は、離れる、やわらかく始める、修復の言葉を使う、の3つです。

  1. 興奮してきたら、いったん離れる。ゴットマン研究所は、少なくとも20分、長くても24時間以内に離れて過ごすよう案内しています。離れるときは、「20分したら戻るね」と時間を伝えます。ただ黙って離れると、無視と受け取られることがあります
  2. やわらかく始める。責める形でなく、「私は何を感じているか、何を必要としているか」の形で始めます。会話の始まり方が終わり方を予測する、というのが研究所の考え方です
  3. 修復の言葉を使う。研究所は、修復の試みを、否定的な流れが制御できなくなるのを防ぐ言葉や行動と説明しています。「ごめん、言いすぎた」「いったん休もう」のような短い言葉で構いません

具体的な仲直りの手順は、夫婦喧嘩の仲直りの仕方にまとめています。話し合いの場をあらためて持ちたいときは、夫婦の話し合いの切り出し方が役に立ちます。

喧嘩ではなく、怖さがあるときは

喧嘩というより「怖い」と感じるときは、原因探しより先に、安全を優先して外部の窓口に相談してください。次のような状態が当てはまるときは、ひとりで抱えないでください。

  • 叩く、物を投げる、壊すなどの行為がある
  • 怖くて、自分の意見や気持ちを言えない
  • 人格を否定する言葉や、脅しが続いている
  • 外出や連絡、お金の使い方を制限されている
窓口連絡先内容
DV相談ナビ#8008最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながります。通話料がかかります。受付時間は相談機関ごとに異なります。一部のIP電話からはつながりません。
DV相談+(プラス)0120-279-889電話は24時間、通話料は無料です。オンラインのチャット相談は12時から22時までです。
よりそいホットライン0120-279-338暮らしの困りごとや悩み全般を、24時間受け付けています。フリーダイヤルで、通話料は無料です。

身の危険を感じるときは、ためらわず110番に連絡してください。

ご注意:この記事は、一般的な情報提供を目的としたもので、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。つらさが強いとき、DVや心身の不調があるときは、医療機関や公的な相談窓口(DV相談ナビ #8008、よりそいホットラインなど)に相談してください。

よくある質問

夫婦喧嘩の原因で、いちばん多いのは何ですか?

全国規模で比べた公的な調査は、私たちの確認した範囲では見当たりません。民間のアンケートには順位を示したものもありますが、対象や聞き方が調査ごとに違うため、順位としては扱っていません。家事・育児の分担、お金、言い方や態度などが、きっかけとして挙がりやすいのは確かです。

同じことで何度も喧嘩になるのは、相性が悪いからですか?

相性が悪いとは言い切れません。ゴットマン研究所は、夫婦の対立の約69%は、繰り返す問題で、どの夫婦にもあると説明しています。繰り返すこと自体より、そのたびにどう話し合い、どう修復するかが問われます。

喧嘩の原因が、自分の疲れや余裕のなさだと感じます。どうすればよいですか?

余裕がないときは、小さなことでも言葉がきつくなります。重い話は、疲れている時間を避けて、日をあらためて話すと進めやすくなります。眠れない、気分の落ち込みが続くなど、つらさが強いときは、医療機関や相談窓口に相談してください。

夫婦喧嘩は、しないほうがよいのですか?

喧嘩がまったくない夫婦が理想、とは限りません。見直したいのは、喧嘩の回数より、人格を責める言い方になっていないか、終わったあとに修復できているかです。怖さを感じるような喧嘩のときは、相談窓口を利用してください。

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運営:株式会社NAMI-RENSA(代表 星野丈)。「言いたいけど言えないを解消できる場所をつくる」をミッションに、夫婦の対話サポート「ふたりレンサ」を運営しています。