旦那が嫌いになった。気持ちの整理と、言う前にできること

公開日:2026年10月18日|更新日:2026年10月18日|執筆:ふたりレンサ編集部(株式会社NAMI-RENSA)|出典の確認日:2026年10月18日

顔を見るだけでいらいらする。声を聞くのもつらい。そんな自分を、ひどい人間だと思ってしまうことがあります。
旦那が嫌いになったとき、まず確かめたいのは「何が嫌いなのか」です。人そのものなのか、特定の行動なのか、いまの状況なのかで、できることが変わります。離婚するかしないかを勧める内容ではありません。

まず、怖さや身の危険があるときは

「嫌い」の中身が「怖い」であるときは、気持ちの整理より先に、安全を優先して外部の窓口に相談してください。次のような状態が当てはまるときは、ひとりで抱えないでください。

  • 叩く、物を投げる、壊すなどの行為がある
  • 怖くて、自分の意見や気持ちを言えない
  • 人格を否定する言葉や、脅しが続いている
  • 外出や連絡、お金の使い方を制限されている
窓口連絡先内容
DV相談ナビ#8008最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながります。通話料がかかります。受付時間は相談機関ごとに異なります。一部のIP電話からはつながりません。
DV相談+(プラス)0120-279-889電話は24時間、通話料は無料です。オンラインのチャット相談は12時から22時までです。
よりそいホットライン0120-279-338暮らしの困りごとや悩み全般を、24時間受け付けています。フリーダイヤルで、通話料は無料です。

身の危険を感じるときは、ためらわず110番に連絡してください。当てはまらない場合は、このまま読み進めてください。

旦那が嫌いになるのは、おかしなことですか

嫌いという気持ちは、何かがすり減ったことを知らせるサインとして受け取ることもできます。それ自体を責める必要はありません。

夫婦はもともと他人です。毎日顔を合わせて、家事や育児やお金のことを分け合う関係で、不満や落胆が生まれるのは、自然なことです。嫌いという気持ちは、突然わいたというより、小さな不満が積もった結果であることもあります。

ただ、嫌いという言葉の下には、「分かってほしかった」「助けてほしかった」「大事にされていないと感じた」といった、別の気持ちが隠れていることがあります。そこが見えてくると、次に何をするかが決めやすくなります。

嫌いになる前に、何が積み重なっていることが多いですか

よくあるのは、家事や育児の負担の偏り、「言っても変わらない」という諦め、言葉の扱われ方、会話の減少、の4つです(編集部の整理です)。該当するものがあるか、見てみてください。

積み重なりやすいこと気持ちの動き
家事・育児の負担の偏りやって当たり前のように見える。感謝や気づかいが返ってこない
言っても変わらない諦め何度か伝えたのに、そのときだけで終わった。期待するのをやめた
言葉の扱われ方否定された、軽く扱われた、ため息や無視で返された
会話の減少必要な連絡だけになった。話しても、聞いてもらえている気がしない

表の項目は編集部の分類で、調査の結果ではありません。また、妊娠中や産後は、ホルモンや睡眠不足、生活の変化が重なって、旦那への気持ちが強く動くことがあります。産後の気持ちについては、ガルガル期と旦那で別に扱っています。

負担の偏りは、数字にも表れています

夫1時間54分/妻7時間28分
総務省統計局の「統計Today No.190」は、令和3年(2021年)社会生活基本調査をもとに、6歳未満の子どもがいる夫婦の家事関連時間を示しています。家事関連時間は、家事、買い物、介護・看護、育児を合わせた時間で、週全体の平均では1日あたり夫が1時間54分、妻が7時間28分でした。差は5時間34分です(差は編集部の計算)。

この数字は、時間の差が、そのまま不満の大きさや原因を示すものではありません。仕事の時間も、夫婦で違います。ただ、「自分ばかりがやっている気がする」という感覚が、気のせいとは限らないことの手がかりにはなります。

気持ちは、どう整理すればよいですか

次の3つの問いを、紙やスマホのメモに書き出して分けてみてください。頭の中だけで考えると、嫌いという感情のかたまりのままで、動けなくなりがちです。

問い1 嫌いなのは、人そのものですか。行動ですか。状況ですか。

  • 行動:「脱いだ服を放置する」「頼んだことを忘れる」など、具体的な場面があるか
  • 状況:「仕事で帰りが遅い」「子どもが小さくて余裕がない」など、いまの環境が重なっていないか
  • 人そのもの:何があっても、声や存在がつらいと感じるか

行動や状況に分けられるものは、伝え方や分担の見直しで動かせる余地があります。人そのものがつらいという感覚が強いときは、次の問いも合わせて考えてください。

問い2 いつごろから、嫌いになりましたか。

きっかけになった出来事や、時期があるかを思い出します。妊娠、出産、転職、引っ越し、親の介護などの変化と重なっていることがあります。きっかけがはっきりしないときは、「いつから笑って話さなくなったか」を考えると、手がかりになることがあります。

問い3 何があれば、少しでも気持ちが和らぎますか。

「謝ってほしい」「分担を変えてほしい」「ひとりの時間がほしい」「ただ聞いてほしい」のように、望むことを具体的にします。ここが書けないときは、まだ整理の途中です。急がなくて大丈夫です。

書き出したメモは、相手に見せる必要はありません。ふたりレンサも、ひとりで書いたメモは、自分にしか見えない形で溜められます。

言う前に、何ができますか

言う前にできるのは、「不満」と「人格への批判」を分けること、最初のひとことをやわらかくすること、相手の小さな呼びかけに応えること、の3つです。ゴットマン研究所の考え方をもとにまとめます。

不満と批判を分ける

ゴットマン研究所は、不満は特定の行動についてのもの、批判は相手の人格への攻撃だと説明しています。「ごみ出しを忘れたのが困る」は不満です。「あなたはいつもだらしない」は批判になります。嫌いな気持ちが強いほど、言葉は人格に向かいやすくなるので、「どの行動のことか」に戻して考えます。

最初のひとことをやわらかくする

研究所は、批判の対処として、「私は何を感じているか、何を必要としているか」を考えて、それを伝える形で始めることを勧めています。研究所は、会話の始まり方が終わり方を予測するとも説明しています。切り出し方は、夫婦の話し合いの切り出し方にまとめています。

相手の小さな呼びかけに応える

研究所のページによると、新婚夫婦を6年間追った研究で、「ちょっとこれ見て」のような相手の呼びかけに応えた割合は、結婚が続いた夫婦で86%、離婚した夫婦で33%でした。ただ、嫌いな気持ちがあるときに、無理に応える必要はありません。相手の呼びかけに「うん」と返す程度の小さな反応からで十分です。

変わらない部分があることも知っておく

研究所は、夫婦の対立の約69%は、性格や生活上のニーズの違いに根ざした繰り返す問題で、どの夫婦にもあると説明しています。調査年や母数は、研究所のページには書かれていません。相手を根本から変えようとするより、「その違いとどう付き合うか」を話すほうが進めやすい場面もある、という見方です。

気をつけたいこと:嫌いな気持ちが強いときに、無理に仲良くしようとしたり、気持ちを押し殺したりする必要はありません。距離を置いて落ち着く時間も、整理のうちです。

言いたくなる言葉は、どう言い換えられますか

相手への決めつけをやめて、「事実」「自分の気持ち」「お願い」の順に言うと、批判になりにくくなります。次の言い換えは、編集部の例です。

言いたくなる言葉言い換えの例
「あなたはいつも何もしない」「今週、夕食の片づけを私ひとりでやる日が続いて、疲れている。木曜と金曜は代わってほしい」
「どうせ言っても無駄」「前に頼んだことが、まだ決まっていなくて困っている。いつ決めるか、日を決めたい」
「もう顔も見たくない」「いまは気持ちが追いつかなくて、少しひとりで考える時間がほしい。明日の夜に話したい」
「私のことなんかどうでもいいんでしょ」「さっきの言い方で、大事にされていないように感じて悲しかった」

言い換えても、相手の反応が思うようにならないことはあります。その場合は、一度で決着をつけようとせず、日をあらためて話すほうが進めやすいことがあります。喧嘩になってしまったときの手順は、夫婦喧嘩の仲直りの仕方にまとめています。

離れたい気持ちが強いときは

離婚するか続けるかは、いま決めなくても構いません。決めるための材料を、少しずつそろえる時間を取ってください。ここでは、どちらかを勧めることはしません。

  • 気持ちが強い時期の決断は、後から変わることもあります。急ぐ事情がなければ、数日から数週間、書き出しを続けて様子を見る方法があります
  • お金、住まい、子どものこと、仕事のことは、感情とは別に、事実として書き出しておくと整理しやすくなります
  • 離婚の手続きや条件は、状況によって異なります。お住まいの地域の公的な相談窓口や、弁護士などの専門家に確認してください
  • 気分の落ち込みやつらさが続くときは、医療機関や相談窓口に相談してください。ひとりで抱え込まないことが大切です

仮面夫婦と呼ばれる状態や、そこから立て直すための第一歩は、仮面夫婦とは?割合・特徴・行く末と、立て直すための第一歩で扱っています。

ご注意:この記事は、一般的な情報提供を目的としたもので、病気の診断・治療・予防や、法律上の助言を目的としたものではありません。つらさが強いとき、DVや心身の不調があるときは、医療機関や公的な相談窓口(DV相談ナビ #8008、よりそいホットラインなど)に相談してください。離婚に関することは、弁護士などの専門家にご確認ください。

よくある質問

旦那が嫌いで、顔も見たくありません。普通のことですか?

同じ気持ちになる人は少なくありません。嫌いという気持ちを責める必要はありません。ただ、怖さがあるときや、つらさが長く続くときは、気持ちの整理より先に、相談窓口や医療機関に相談してください。

嫌いな気持ちは、いつか戻りますか?

戻るかどうかは、嫌いになった理由や、その後のやり取りによって変わります。一律にお答えできる目安は、私たちの確認した範囲では見当たりません。何が嫌いなのかを分けて、動かせるところから変えていく方法があります。

嫌いなのに、気持ちを伝える必要はありますか?

伝えなければならない、ということはありません。伝えるかどうかは、安全が確保されたうえで、ご自身で決めてください。伝えるときは、人格への批判にならないよう、特定の行動と自分の気持ちに絞ると、批判になりにくくなります。

子どものために、我慢して一緒にいるべきですか?

どちらが正しい、とは言えません。夫婦の状況やお子さんの年齢によって、事情は大きく変わります。急がずに材料をそろえながら、自治体の相談窓口や専門家に相談して、ご自身で納得できる形を探してください。

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